藤間蘭黄  日本舞踊の世界

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2010年 04月 30日 ( 1 )

紫紅会

5月5日、祖母藤子13回忌追善の「紫紅会」を催す。
蘭黄は「藤の雨」、「山帰り」を踊る。

「藤の雨」は藤子が昭和33年に作ったもので、
名人清元志寿太夫の節付け(作曲)による珍しい作品。

藤の花の下で雨宿りする旅人と、藤の精のような女性との交流を描く。

清元の流れるような浄瑠璃が、抒情的に響く曲である。

「山帰り」は、江戸時代、鳶職などの間で流行った「大山参り」の風俗を写した作品で、
藤子が得意としたもの。

相州大山(厚木の大山阿夫利神社)に詣でた粋な鳶の者が、
その帰り道、土産の梵天(房飾りのついた棒)、納め太刀(木刀)、
麦わら細工の唐人笛などを使って、
様々に踊る。

泊りがけで行く道中の定宿では、仲居をからかったり、
道で見た唐人の真似をしたり、
当時神奈川宿の展望台では遠眼鏡を見たり、
宿場の飯盛り女を手紙を頼りに訪ねてみたら、
いなかったと言うような、
そんな江戸っ子の旅のひとこまを描いている。

中盤、昔馴染んだ女性のことを思い出して語るくだりでは、
手拭い「姉さんかぶり」をして女になったり。

後半の「庄内節」のくだりは、「梵天」を使って、
のろま人形(からくり人形)の人形振りから、
威勢の良い船頭の踊りへと変化する。

粋な江戸っ子の踊りである。R
by rankoh-f | 2010-04-30 00:41