2008年 10月 28日
文屋
「ぶんや」と読む。
平安の歌人。六歌仙の一人、文屋康秀(ぶんやのやすひで)のことである。
六歌仙とは、在原業平、僧正遍照、喜撰法師、大伴黒主、小野小町、そしてこの文屋。
この曲は、そもそも、5人の歌人が小野小町を口説くという趣向の5段返しの
「六歌仙容彩(ろっかせんすがたのいろどり)」という五変化舞踊の中の一つで、
これを独立した一演目として上演している。
ちなみに、1831年の初演時には、四代目中村歌右衛門という踊りが上手い役者が、
小町役の役者を相手に、5人を踊り分けたらしい。
小町の部屋に忍び込もうとする文屋康秀と、それを阻む官女たちのやり取りを
軽妙に見せる踊りである。
官女に止められて、「鼻の低さよ谷の梅」などとからかったり、
小町のもとへ通う切ない気持を、わざとおどけて語ったり、
初演当時江戸で流行った歌で踊ってみたり。
官女が「恋尽くし」で問いかけると、それに答えたり、
答えに詰まって、また流行の端歌で踊ったり。
平安時代の公家が、江戸っ子の風俗を踊る。これが清元「文屋」の眼目である。
公家の品のよさと、江戸っ子の粋。
上手くブレンドさせなくてはいけない。
「展覧会の絵」に挑戦するリサイタル「蘭黄の会」。
ここで「文屋」も踊る。
11月18日火曜日、国立小劇場。
午後6時半開場、午後7時開演。
全指定席7000円。R
平安の歌人。六歌仙の一人、文屋康秀(ぶんやのやすひで)のことである。
六歌仙とは、在原業平、僧正遍照、喜撰法師、大伴黒主、小野小町、そしてこの文屋。
この曲は、そもそも、5人の歌人が小野小町を口説くという趣向の5段返しの
「六歌仙容彩(ろっかせんすがたのいろどり)」という五変化舞踊の中の一つで、
これを独立した一演目として上演している。
ちなみに、1831年の初演時には、四代目中村歌右衛門という踊りが上手い役者が、
小町役の役者を相手に、5人を踊り分けたらしい。
小町の部屋に忍び込もうとする文屋康秀と、それを阻む官女たちのやり取りを
軽妙に見せる踊りである。
官女に止められて、「鼻の低さよ谷の梅」などとからかったり、
小町のもとへ通う切ない気持を、わざとおどけて語ったり、
初演当時江戸で流行った歌で踊ってみたり。
官女が「恋尽くし」で問いかけると、それに答えたり、
答えに詰まって、また流行の端歌で踊ったり。
平安時代の公家が、江戸っ子の風俗を踊る。これが清元「文屋」の眼目である。
公家の品のよさと、江戸っ子の粋。
上手くブレンドさせなくてはいけない。
「展覧会の絵」に挑戦するリサイタル「蘭黄の会」。
ここで「文屋」も踊る。
11月18日火曜日、国立小劇場。
午後6時半開場、午後7時開演。
全指定席7000円。R
by rankoh-f
| 2008-10-28 00:00
| 一言解説