藤間蘭黄  日本舞踊の世界

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踊りって…

舞踊協会の公演が終わって、あっという間にもう1週間が過ぎてしまった。

「関の扉」とりあえず無事終了。
が、達成感がいま一つなのである。
肉体的には今までで一番楽ではあったし、
充実していたが、
作品全体の流れ、内容、踊り方など、
考えるべき「いろいろなこと」ことが山積しているということが
ようやくわかって来た・・・様な気がするのである。

精神的には、もしかすると一番と言ってよいほど消耗したらしい。

いろいろなこと・・
それは、この演目の内容のこともあり、
また、
「歌舞伎舞踊を日本舞踊家が踊る」という意味、意義についても。

よく、「歌舞伎(舞踊)」は、男性が演じるものだから、
女性がそれを演じる時にはまず男性になり、
その上で、女形、立役の役を演じるべき、ということを耳にする。

「歌舞伎」を中心に据えた理屈からいえば、
確かにそのような気もするし、
理解も得られやすいのだろうと思う。
が、
その論法に依る限り、
「歌舞伎俳優が踊る歌舞伎舞踊」にまさるものはない、
という結論に達する。
これでは、
日本舞踊家の「歌舞伎舞踊」はいつまでたってもまがい物になってしまう。

しかし、そんなことはない。

そこで、「舞踊」を中心にしてみると、
もっと別な理屈が生まれる。
「おどり」で見せる「歌舞伎」的なもの。

日本舞踊家にしかできない「歌舞伎舞踊」の表現は確かにあるし、
そういう踊りを踊り続けていきたい。R
by rankoh-f | 2010-02-27 23:10