2010年 10月 03日
菊慈童
10月24日のリサイタル「蘭黄の会」で、
久々に「菊慈童」を踊る。
これはもともと18世紀に出来た古い作品。
長唄曲のみ残り、振りが途絶えていたものを、
今から約60年前、昭和20年代に祖母藤子が復活した。
物語の背景は、能の「枕慈童」(または「菊慈童」)と同じ。
中国古代の周の時代。
仕えていた穆王(ぼくおう)の枕をまたいでしまい山奥に流罪となった侍童が、
王から賜った枕にある二句の偈(げ)(法華経の句)を菊の葉に書くと、
その葉から滴る露が不老不死の薬となる。
それを飲み、若い姿のまま7百余年の長寿を重ねた様子を描いている。
寵愛を受けた王を懐かしみ、移ろう自然を愛で、
あるいは昔の罪を悔み、
星霜経ても歳を取らない苦しみを味わい、
仙人のような境地となり、長寿を寿ぎ、
庵へと帰っていく。
「700歳の慈童(少年)」。
見た目の「若さ」と、
精神の「老い」と、
そのすべてを超越した「愛」と。
いかに「慈童」になるか。
今回は本衣裳で挑むR
久々に「菊慈童」を踊る。
これはもともと18世紀に出来た古い作品。
長唄曲のみ残り、振りが途絶えていたものを、
今から約60年前、昭和20年代に祖母藤子が復活した。
物語の背景は、能の「枕慈童」(または「菊慈童」)と同じ。
中国古代の周の時代。
仕えていた穆王(ぼくおう)の枕をまたいでしまい山奥に流罪となった侍童が、
王から賜った枕にある二句の偈(げ)(法華経の句)を菊の葉に書くと、
その葉から滴る露が不老不死の薬となる。
それを飲み、若い姿のまま7百余年の長寿を重ねた様子を描いている。
寵愛を受けた王を懐かしみ、移ろう自然を愛で、
あるいは昔の罪を悔み、
星霜経ても歳を取らない苦しみを味わい、
仙人のような境地となり、長寿を寿ぎ、
庵へと帰っていく。
「700歳の慈童(少年)」。
見た目の「若さ」と、
精神の「老い」と、
そのすべてを超越した「愛」と。
いかに「慈童」になるか。
今回は本衣裳で挑むR
by rankoh-f
| 2010-10-03 16:42
| 一言解説