2011年 05月 21日
柱建万歳
27日に迫った「五耀会」
蘭黄は「柱建万歳」に出演する。
江戸時代から明治にかけての正月の風物詩、三河万歳。
これを題材にした作品の代表は、常磐津の『乗合船恵方万歳』。
江戸庶民が大勢描かれるこの『乗合船』の、万歳のくだりを清元に移したものが本作品である。
「柱建」とは、家屋の建築で、初めて柱を立てる祝いの儀式。
万歳が祝辞を述べる際、「一本の柱は…」「二本の柱は…」と
数え歌のように一家の繁栄を述べる。
江戸っ子の太夫が「一本の柱は魚市。江戸に名高き日本橋」と
かつて日本橋にあった魚河岸の自慢をすると、
浪花っ子の才造が「二本の柱は二軒の芝居。浪花に聞こえし道頓堀」と
芝居小屋の賑わいを自慢する。
そして天下祭で名高い山王祭、石舞台の舞楽殿の四天王寺、五町の廓の吉原と、自慢が続く。
蘭黄は昼の部で太夫を、夜の部で才造を演じる。
昼は江戸前、夜は上方風に。
と言っても、「万歳」である。
長閑な正月の雰囲気を馥郁と醸し、
明るく華やかな舞台にせねばならない。
一所懸命、必死になっては決して出せない雰囲気。
力を入れて、それ以上に力を抜く。
「言うは易く行うは難し」というが、
「言うも行うも難し」である。R
蘭黄は「柱建万歳」に出演する。
江戸時代から明治にかけての正月の風物詩、三河万歳。
これを題材にした作品の代表は、常磐津の『乗合船恵方万歳』。
江戸庶民が大勢描かれるこの『乗合船』の、万歳のくだりを清元に移したものが本作品である。
「柱建」とは、家屋の建築で、初めて柱を立てる祝いの儀式。
万歳が祝辞を述べる際、「一本の柱は…」「二本の柱は…」と
数え歌のように一家の繁栄を述べる。
江戸っ子の太夫が「一本の柱は魚市。江戸に名高き日本橋」と
かつて日本橋にあった魚河岸の自慢をすると、
浪花っ子の才造が「二本の柱は二軒の芝居。浪花に聞こえし道頓堀」と
芝居小屋の賑わいを自慢する。
そして天下祭で名高い山王祭、石舞台の舞楽殿の四天王寺、五町の廓の吉原と、自慢が続く。
蘭黄は昼の部で太夫を、夜の部で才造を演じる。
昼は江戸前、夜は上方風に。
と言っても、「万歳」である。
長閑な正月の雰囲気を馥郁と醸し、
明るく華やかな舞台にせねばならない。
一所懸命、必死になっては決して出せない雰囲気。
力を入れて、それ以上に力を抜く。
「言うは易く行うは難し」というが、
「言うも行うも難し」である。R
by rankoh-f
| 2011-05-21 13:08
| 一言解説