藤間蘭黄  日本舞踊の世界

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蝶々さん

世界的なオペラ歌手岡村喬生氏が改訂したオペラ『蝶々夫人(マダマ・バタフライ)』。
この公開リハーサルが昨晩、九段のイタリア文化会館で行われた。

改訂で、蝶々さんの仲間の芸者衆の踊りのシーンが出来た。
この振付と、全体の所作指導を今回蘭黄が担当している。
しかも踊る芸者も一門で揃えた。
いわば「オペラのエキストラ」。
踊りに関しては、玄人でも「オペラの演技」に関してはほとんど素人。
勿論、日本舞踊は歌舞伎舞踊のでもあるので、
踊りの中では演技もする。が、あくまで様式美を伴った「歌舞伎」の演技なのである。
それに対しオペラは、もっと「なま」の演技を要求する。
それは、テレビドラマほど「なま」ではないにしろ、
「なま」なのである。
これが踊り手には意外に難しかった。
それも主役ではなく「エキストラ」の演技。
必要に応じて際立たせたり存在を消したり。

イタリア語で歌われる『蝶々夫人』の歌詞の和訳を入手。
全員で、筋の運び、歌の内容を隅々まで理解しながら
稽古を重ねた。

その苦労の甲斐あって、
昨夜は大成功。イタリア人の芸術監督にも絶賛してもらった。

何事にも稽古は大事ということを、
さらにさらに実感した。R
by rankoh-f | 2012-04-25 23:05